確定拠出年金(日本版401k、DC制度) 3

6.給付金
(1)給付金の種類
 給付金は以下のようなものがあります。
 ・老齢給付金
 ・障害給付金
 ・死亡一時金
 ・脱退一時金

(2)老齢給付金
 ①支給の方法
 原則は年金として支給しますが、企業型の年金規約で定めた場合は一時金とすることができます。
 ②支給要件
 次のとおりです。
 なお、70歳になれば、強制的に裁定されて老齢給付金を支給します。
 ただし、障害給付金の受給権者には支給がありません。

老齢年金を請求できる年齢 通算加入期間
60歳 10年以上
61歳 8年以上
62歳 6年以上
63歳 4年以上
64歳 2年以上
65歳 1月以上


 ③課税関係その他
 年金として支給する場合は、国民年金、厚生年金等と同じく、雑所得として所得税、住民税が課税されます。
 また、公的年金控除の対象となります。
 一時金として支給する場合は、一般の退職金と同じく退職所得扱いとなります。
 受給権の譲渡、担保提供、差し押さえはできないが、国税滞納処分により差し押さえられることはあります。 
 支給の際に432円(2014年4月改定)が控除されます。

(3)障害給付金
 ①支給要件
 以下の要件に該当した時に、請求して受けることができます。
 ・障害認定日(初診日から1年6か月後、または治癒認定された日の早いほう)から、70歳到達の前日まで支給
 ・国民年金法の障害基礎年金(等級1,2級)に該当

 ②課税関係その他
 すべて非課税です。
 また受給権は譲渡、担保提供、差し押さえの対象にならず、国税滞納処分により差し押さえられることもありません。
 支給の際に432円(2014年4月改定)が控除されます。

(4)死亡一時金
 ①支給要件
 遺族からの裁定請求により支給されます。一時金のみで年金はありません。

 ②遺族の範囲と順位
 ・配偶者(事実婚含む)
 ・子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で、主として死亡者の収入によって生計を維持していた者
 ・上記以外の者で、主として死亡者の収入によって生計を維持していた者
 ・子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で上記に該当しない者

 ③課税関係その他
 相続税のみなし相続財産に該当します。
 現行法では500万円×法定相続人まで非課税です。
 非課税枠を超える分については、ほかの相続財産と合わせて、3,000万円×法定相続人の基礎控除(2015年1月以降死亡)を差し引いて計算します。
 (相続税については、平成23年税制改正大綱で要件が厳しくなる予定だったのですが、国会の審議が通らなかったことから従前のままになっています。今後の法改正については注意を要します。)
 受給権の譲渡、担保提供、差し押さえはできないが、国税滞納処分により差し押さえられることはあります。 
 支給の際に432円(2014年4月改定)が控除されます。

(5)脱退一時金
 前回までにも記述しているので、概要にとどめておきます。
 ①企業型年金からの直接脱退
 ・会社を退職する際、脱退時の資産の合計額が15,000円以下などの要件があります。

 ②個人型年金からの脱退
 企業型年金からの移管者を含めて、以下の要件をすべて満たす場合に請求可能です。
 ・60歳未満
 ・企業型年金加入者でない
 ・個人型年金加入者になれない
 ・障害給付金の受給権者でない
 ・通算拠出期間が3年以下、または資産額25万円以下
 ・最後に加入者の資格を喪失してから2年以内

 2017年1月より、公務員、第3号被保険者の方は要件から外されました。

 ③課税関係その他
 一時所得として所得税、住民税が課されます。
 実際には50万円の控除があるので、ほかの一時所得(生命保険満期金など)が同一年にある場合でもなければ、課税されないことがほとんどだと思われます。
 手数料としては、脱退に要する手数料4,104円(2014年4月改定)が差し引かれます(個人型の場合は運営管理機関により異なります)。

(6)裁定請求先
 運営管理機関に請求します。

 

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小野社会保険労務士事務所

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